スイスのトレッキング途中にあるリッフェルゼーという池は、
条件が揃えば水面に映る逆さのマッターホルンの見られる場所です。
私が着いた時、何人かが立派なカメラと三脚で、山にかかった雲が晴れるのを待っていました。
この山はいつも雲が発生していて、完璧な姿を見るのは難しいという事です。
みんな黙ってその時を待っています。
私も岩に腰掛けてしばらく待ってみます。
静かにマッターホルンと対峙していると、写真なんてどうでもよくなってきました。
雲があろうとなかろうと、マッターホルンという存在そのものが素晴らしい!
そんな時、ツアーバスで日本人観光グループがやって来ました。
池までかけ降りると、
「キャーきれい!」「写真撮ろう!」と大盛り上がり。
キャッキャしながら数枚写真を撮ると、すぐバスに戻っていきました。
辺りに静けさが戻ると、ちょうどマッターホルンの雲が全て取れ、完璧に美しい雄姿を見せてくれました。
有給休暇を取って旅してる身としては、ベストショットの為に何時間も待つ事はできません。
でもただ記念写真を1枚撮って去っていくような旅もしたくない。
限りある時間の中で、ちゃんと自分の目で見て感じたんだという証を
心の中に残すような旅をしていきたいです。
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